お天気教室
「春分」と「春のお彼岸」
■「春分」とは
国民の祝日にもなっている「春分の日」。春分は二十四節気の1つであり、昔の人は「自然に感謝し春を祝福する日」としていました。
「春分」と「秋分」は昼の長さと夜の長さが同じといわれていますが、実際には、「日の出」と「日の入り」の定義の関係、太陽の光が目に入るまでの大気の屈折の影響で、双方とも昼の長さが僅かに長くなるそうです。
■「春のお彼岸」
「春分の日」の前後3日間を合わせた7日間は「春のお彼岸」になるわけですが、「秋分の日」(9月23日頃)も同様に前後3日間を合わせた「秋のお彼岸」があります。
また、お彼岸の最初の日を「彼岸の入り」、最後の日を「彼岸の明け」といいます。
◆お彼岸とは
お彼岸には、先祖を供養する為にお墓参りをしたり、仏壇にお供え物をしますね。
寺院では「彼岸会(ひがんえ)」という仏の教えを実践する法要が営まれます。
「彼岸」とはサンスクリット語の「波羅密多(はらみった)」を由来としており、煩悩と迷いの世界にあるものが「六波羅蜜(ろくはらみつ)・・・この世に生かされたまま、仏様の境涯に到るための六つの修行」を行なうことで、悟りの世界である「彼岸」の境地へ到達するという意味だそうです。
「彼岸」とはその境地を川の向こう岸に例えた言葉で、死者がたどり着く場所と考えられました。
「お彼岸」は仏教と日本独自の先祖供養の風習が混ざり合っているようです。
◆ぼた餅とおはぎ
両方とも、うるち米ともち米を混ぜて炊き、米粒が残る程度について、小ぶりの俵状にまるめ、餡をまぶしたもので、お彼岸にお供えしたり頂いたりしますが、季節の花に合わせて呼び名を変えているようです。
春のお彼岸の頃は「牡丹」が咲く時期なので「牡丹餅(ぼたもち)」。秋のお彼岸の時期には「萩」の花が咲くので「お萩(おはぎ)」と呼ばれています。
また「小豆」の赤い色は邪気を払うと言われています。
◆暑さも寒さも彼岸まで
この言葉は、よく耳にしませんか?
お彼岸の時期は季節の変わり目でもあり「冬の寒さは春分頃まで」「夏の暑さは秋分頃まで」という意味をさしますが、気象観測的にも概ね合っているようです。
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