お天気教室

「花粉症のしくみ」とは?

暖かくなりはじめると、風邪をひいているわけでもないのに、鼻がグスグス・・涙も止まらないっという人がでてきますね。
これは、スギやヒノキの花粉が引き起こすアレルギー症状なんだよ。体の中に異物が侵入すると、それを追い出す働きをするよね。アレルギーというのはその異物に対して過剰な反応を示してしまうことなんだよ。

花粉の場合は、どのくらいの数が飛ぶのかという「飛散量」が、アレルギー症状の重さに関係しているよ。 だから、気象会社だけではなく、いろいろな機関で、花粉情報を発表しているんだ。

花粉の飛散量の予想は
前年の夏の気象条件を反映させたり、
冬に、スギの雄花の調査をしたり、
実際に飛び始めたら、その量を観測して、これからどのくらい飛ぶのかを予想したりするよ。

■大人向け解説
日本で花粉症が確認されたのは1960年代だそうです。花粉症の人口は年々増加傾向にあると言われており、 現在は2000万人以上と言われています。原因となるのは8割以上がスギ花粉。残りはヒノキ花粉と言われており、戦後、住宅木材用に大量のスギが植えられ、結局使われることが無く、スギも花粉を多く飛ばすような年齢まで成長したと言われています。

そもそも「花粉症」って何なのでしょう?
花粉が飛散する時期に目や鼻を中心に引き起こるアレルギー症状をいいますが、かかる人とかからない人がいますね。かかる人は、「花粉」そのものを、害のあるものだと体が思いこんでしまい、鼻水や涙を使って体の外に追い出そうとし、体が過剰に反応してしまいます。
また、そういったアレルギー症状は、花粉の飛散量に比例して悪化する傾向にあるそうです。

花粉の飛散量は毎年違うようでが、飛散量の予想は、どのように行なわれるのでしょうか?
 春に飛散するスギ及びヒノキ科花粉は前年夏の気象条件に大きな影響を受けます。特に7月上旬から8月中旬にかけての日照時間が長く、気温が高い場合は、花粉数が多くなる可能性が高いそうです。
また、11月〜12月にスギ雄花の花芽調査が全国的に行われ、スギ花粉がどの程度生産されているかを予測します。

ちなみに、スギ花粉とヒノキ花粉の飛ぶ時期は少しずれており、 スギ花粉は2月上旬から飛び始め、3月中旬にピークを迎え5月初旬におさまるのに対し、ヒノキ花粉はそれより3〜4週間遅れ、4月の上旬にピークを迎えます。

スギ林などの森林には土砂災害を防いだり、温暖化防止などの重要な役割があり、簡単に伐採するわけにはいきません。このため、花粉が少ない品種の特定や、花粉が出来にくい品種改良なども行われているそうです。

お天気教室TOPへ

お天気.comトップ
(C)© BELLSYSTEM24, Inc.